マスタリングは音源作りの最終段階

マスタリングプロセス

いよいよマスターの完成へ

マスタリングプロセスの最後は、最終的な制作マスターの焼き付けです。マスタリングが終了してできあがった作品はPMCD、もしくはDDPというフォーマットで焼き付けられます。
 
PMCDは、Pre Mastered CDの頭文字をとったもので、CDの製造工場向けに特別にフォーマットされたものです。高品質の音源製作のためには、高品質のディスクバーナーとCDメディアが不可欠です。
 
DDPフォーマット(Disc Description Protocol)には、ガラスマスターの作成に欠かせない、すべての情報が含まれています。DDPファイルはハードドライブに直接保存され、CD製造工場のWebサイトに直接アップロードすることができます。DDPファイルはPMCDよりも便利で、且つ信頼性が高いことから、現在、幅広く利用されています。
 
ガラスマスターは、薄いフィルムレイヤーで構成されたガラスディスクです。DDPやPMCDからのデータは、レーザーでフィルムに焼き付けられます。ガラスマスターからは、CDにレコード同様にプリントされるスタンプが作成されます。
 
マスタリング・音源がついに誕生
マスタリングのプロセスは、音楽制作における最終段階です。マスタリングの歴史は古く、20世紀の初頭から行われてきました。通常は曲間の長さの調整やトラックID、PQエンコードなどの入力作業と、イコライザー、コンプレッサーなどを使用した音質調整が中心的な作業になります。
 
マスタリングやミキシングといった作業では、オーディオエンジニアにとって、経験や知識だけではなんともしがたい、天賦の才能が必要とされます。
 
マスタリングには、仕事の流れと共にコツがあります。これは日本の音楽プロデュース業界の問題と言えるかもしれませんが、このコツを知るエンジニアが、あまりにも少ないのです。
 
マスタリング・作品に息を吹き込む作業
マスタリングというプロセスにおいて語られることの多い「音圧」。日本ではコンプレッサーで「音圧」を追求することが半ば常識化しています。「音圧」には、生の楽器が奏でる音の力が必要不可欠です。「音圧」という言葉の解釈にはいろいろありますが、それは音の大きさやパンチ力ではなく、「図太さ」と言えるのではないかと思います。
 
プラグイン音源で作られる音には、この「図太さ」がありません。また「表情」もありません。何か抽象的になってしまいますが、この音の「図太さ」や「表情」と言った要素をプラスする作業がマスタリングのプロセスです。音源全体の調和を図り、完全な作品として送り出すには、才能が大切だと言われますが、作品に息吹を吹き込むと言う点では、ひじょうに人間的な作業です。